食事は私たちの健康と楽しみの源ですが、高齢になると「食べづらい」「むせやすい」「飲み込みにくい」などの問題が増えてきます。これらの原因のひとつが、口の周りや舌、喉の筋力の低下です。特に、誤嚥(ごえん)によって食べ物が気管に入ると、肺炎を引き起こすリスクもあります。
そんな食事のトラブルを防ぐために役立つのが「食前の口腔体操」です。食事前のたった3分間、簡単な口の体操をするだけで、食べる力が向上し、誤嚥予防や食事の楽しみが増すことが期待できます。
この記事では、食前の口腔体操の効果や具体的なやり方を詳しく解説していきます。
口腔体操の効果とは?

食前の口腔体操を習慣にすることで、以下のようなメリットがあります。
1.誤嚥(ごえん)を防ぐ
口や喉の筋肉を動かすことで、飲み込む力(嚥下機能)が向上し、食べ物が誤って気管に入るリスクを減らします。
2.唾液の分泌を促進する
口腔体操をすると、唾液がたくさん出るようになります。唾液には食べ物をスムーズに飲み込む助けをするだけでなく、口の中の汚れを洗い流す作用もあり、口臭予防や虫歯予防にもつながります。
3.咀嚼(そしゃく)力を高める
顎や舌の筋肉を鍛えることでしっかり嚙めるようになり、胃腸への負担が減ります。また、よく噛むことで食事の味をしっかり感じられるようになり、食欲も増進します。
4.表情金が鍛えられ、コミュニケーションが円滑に
口をしっかり動かすと口元や頬の筋肉が鍛えられ、発音がはっきりします。これにより、話しやすく、コミュニケーションがスムーズになります。
たった3分の簡単な習慣が、「食べる楽しみ」と「健康」を守るのです。
たった3分でできる!食前の口腔体操5選

それでは、実際にどんな体操をすればよいのか?おすすめの口腔体操を5つ紹介します。すべて座ったまま簡単にできるので、食事の前にぜひ試してみてください。
①あいうえお発声体操
やり方:
- 「あーいーうーえーおー」と、1つずつ大きく口を開けながら発声する。
- 5回繰り返す。
効果:
- 口周りの筋肉が鍛えられる。
- 発音がはっきりし、表情も豊かになる。
②舌出し運動(舌の筋力アップ)
やり方:
- 舌をまっすぐに前に伸ばして3秒キープ。
- 次に上・下・左右に大きく動かす(各3秒)。
- これを3回繰り返す。
効果:
- 舌の筋肉が鍛えられ、食べ物を口の中でスムーズに動かせるようになる。
- 飲み込む力が強くなる。
③頬ふくらまし&すぼめ運動
やり方:
- 口を閉じたまま、左右の頬を交互に膨らませる(各3秒)
- その後、口をすぼめる(3秒)。
- これを3回繰り返す。
効果:
- 頬の筋肉が鍛えられ、唾液が出やすくなる。
- 飲み込みやすくなり、誤嚥防止に効果的。
④パタカラ体操(飲み込む力を鍛える)
やり方:
- 「パ・タ・カ・ラ」と、はっきり大きな声で発生する。
- 5回繰り返す。
効果:
- 嚥下機能(飲み込む力)が鍛えられる。
- 誤嚥の予防になる。
⑤唇ブーブー運動(口周りの筋力アップ)
やり方:
- 唇を閉じたまま、息を吹き出してブルブル震わせる(5秒)。
- 3回繰り返す。
効果:
- 口周りの筋肉を鍛え、発音が明確になる。
- 唾液の分泌を促し、食べやすくする。
口腔体操を続けるコツ

口腔体操は継続が大事ですが、毎日続けるのは意外と難しいもの。そので、無理なく習慣化するためのコツを紹介します。
- 食事前のルーティンにする:毎食前に必ず行うことで、習慣化しやすくなります。
- みんなで一緒にやる:施設や家庭で家族と一緒に行うと楽しく続けやすいです。
- 簡単な動きから始める:いきなり難しい動きをすると続かないので、まずはあいうえお体操などの簡単なものからスタート。
- 鏡を見ながら行う:動きをチェックしながらやることで、効果を実感しやすくなります。
まとめ

食前のたった3分の口腔体操を取り入れるだけで、食べる力が向上し、誤嚥予防や食事の楽しみが増すことが期待できます。口腔体操で、健康で楽しい食事を続けましょう!