近年、日本では「人生100年時代」と言われるようになり、長寿国としての地位を確立しています。しかし、ただ長生きするだけではなく、「健康で自立した生活を送れる期間」が重要視されるようになりました。そこで注目されているのが「健康寿命」と「平均寿命」という二つの指標です。
本記事では、健康寿命と平均寿命の違い、それぞれの計算方法、日本の現状、そして健康寿命を延ばすためのポイントについて詳しく解説します。
健康寿命と平均寿命の定義

平均寿命とは?
平均寿命とは、「0歳の人が何歳まで生きるか」を示した平均的な寿命のことです。統計的には、すべての年齢の死亡率を基に算出されるため、実際に生きる年齢とは多少異なりますが、一般的に「人が何歳まで生きられるかの指数」として広く使われています。
日本の平均寿命(2022年時点)
- 男性:80.05歳
- 女性:87.09歳
世界的に見ても、日本は非常に長寿の国であり、特に女性の平均年齢はトップクラスです。
健康寿命とは?
健康寿命とは、「健康上の問題がなく、自立して生活できる期間」を指します。単に生きている年数ではなく、介護を必要とせずに元気に過ごせる期間が重要視される点が特徴です。
日本の健康寿命(2022年時点)
- 男性:72.68歳
- 女性:75.38歳
つまり、健康寿命と平均寿命の間には男性で約8.4年、女性で約11.7歳の差があり、この期間は「病気や介護を必要とする時間」となります。
健康寿命と平均寿命の違い

項目 | 平均寿命 | 健康寿命 |
定義 | 生まれた時点での平均的な寿命 | 健康で自立した生活を送れる時期 |
算出方法 | すべての年齢の死亡率を基に計算 | 要介護状態や病気の有無を考慮して計算 |
日本の数値(2022年) | 男性:81.05歳、女性87.09歳 | 男性:72.68歳、女性75.38歳 |
特徴 | どれだけ長く生きるかを示す | どれだけ健康に生きるかを示す |
重要性 | 長寿を評価する指数 | 健康的な生活を送るための指数 |
日本における健康寿命と平均寿命の現状

健康寿命と平均寿命の差が大きい問題
現在、日本では、「長生きはできるが、人生の最後の10年程度は病気や介護が必要になる」という問題があります。これにより、医療費や介護費の負担が増え、本人や家族にとっても大きな負担となっています。
健康寿命の延伸が求められる理由
- 医療・介護費の負担軽減:健康でいれば病院や介護施設に頼ることが少なくなる。
- 生活の質(QOL)の向上:自立した生活を送ることで、社会とのつながりを維持しやすい。
- 家族の負担軽減:介護が必要な時期が短ければ、家族の負担も減る。
健康寿命を延ばすためのポイント

①運動習慣を身につける
適度な運動は健康寿命を延ばすのに最も効果的な方法の一つです。特に、有酸素運動(ウォーキング、ジョギング)と筋力トレーニング(スクワット、軽いダンベル運動)を組み合わせることで、心肺機能と筋力を維持できます。
おすすめの運動習慣
- 1日30分以上のウォーキング
- 週2~3回の筋トレ(スクワット・腕立て伏せなど)
- ストレッチやヨガで柔軟性を維持
②バランスの良い食事をとる
食生活は健康寿命に大きく影響します。特に、高たんぱく・低脂肪・高ビタミンの食事が推奨されます。
健康寿命を延ばす食事のポイント
- タンパク質をしっかり摂る(肉・魚・大豆製品)
- 野菜・果物を多く摂る(ビタミン・ミネラルの補給)
- 塩分・糖分を控える(高血圧や糖尿病を予防)
- 水分をしっかり摂る(脱水症状を防ぐ)
③睡眠の質を高める
睡眠不足は免疫力の低下や生活習慣病のリスクを高めるため、しっかりと睡眠をとることが重要です。
良い睡眠のためのポイント
- 寝る前にスマホやPCを見ない(ブルーライトを避ける)
- 寝る1時間前にぬるめのお風呂に入る
- 決まった時間に寝る・起きる
④ストレスを溜めない
ストレスは生活習慣病やうつ病の原因となるため、適度に発散することが重要です。
ストレス解消法
- 趣味を持つ(読書、音楽、旅行など)
- 自然と触れ合う(公園を散歩する、登山に行くなど)
- 人と話す(家族や友人との会話)
社会とのつながりを持つ
高齢になっても社会とのつながりを持つことが、健康寿命を延ばす大きな要因となります。
社会参加の例
- 地域のボランティア活動に参加
- 趣味のサークルやコミュニティに参加
- シニア向けの講座やスポーツクラブに通う
まとめ

- 平均寿命は「生きる年齢」、健康寿命は「健康でいられる年数」
- 日本では健康寿命と平均寿命の間に約10年の差があり、その期間は病気や介護の必要なことが多い
- 健康寿命を延ばすためには、運動・食事・睡眠・ストレス管理・社会参加が重要
長寿社会を迎えた今、単に長生きすることよりも、「健康に、そして自立して生きること」が求められています。今日からでもできる健康習慣を取り入れ、より充実した人生を送れるようにしましょう!